08/16 09:01 ウィークリーレポート
今週の経済指標発表予定
米国:NY連銀製造業景気指数―8月、ネット長期TICフロー―6月(対米証券投資)、NAHB住宅市場指数―8月、生産者物価指数―7月、住宅着工件数―7月、鉱工業生産―7月、新規失業保険申請件数、フィラデルフィア連銀指数―8月、景気先行指標総合指数―7月
EU:消費者物価指数―7月、経常収支―6月、ZEW景況感調査―8月
英国:消費者物価指数―7月、小売物価指数―7月、BOE議事録、小売売上高―7月
カナダ:消費者物価指数―7月、
オーストラリア:新車販売台数―7月、RBA議事録、ウエストパック先行指数―6月
日本:実質GDP-2Q(速報値)、景気先行CI指数―6月(確報値)、景気一致CI指数―6月(確報値)
先週は米国でFOMC(米連邦公開市場委員会)の発表があり、ドル買い・ドル売りが交錯する動きをみせていた。FOMCで発表された政策金利は0.00-0.25%と据え置かれ、声明文では「MBS(住宅ローン担保証券)の償還に伴う資金を米国債に再投資へ」「米経済回復のペースは予測されていたものより緩やかなものとなった。」など、米 経済回復に後ろ向きな文面が目立ったことや金融緩和策に前向きなコメントがみられた。ドルは、先々週の米 雇用統計後にドル売り優勢となっていたが、米経済の先行き不透明感やポジション調整の動きもみられ、ユーロや豪ドルなど円以外の通貨で堅調な動きをみせた。ドル/円は85円台を割り込む場面をみせ、84.75-80円レベルまで下落する場面もあった。今週は米国で対米証券投資、NAHB住宅市場指数、住宅着工件数など引き続き米国債や住宅市場の動きに注目を浴びそうである。FRB(米連邦準備制度理事会)はMBSの償還に伴う資金で米国債購入を計り、資金を市場に供給する量的緩和策を示唆したが、依然として金融緩和策を解除する方針がみられていないことからまだまだ米 経済回復は難しい状況がうかがえる。また、MBSの買取を行う方針はみられていなかったものの、金融緩和策を維持する方向性から米 金融機関やFRBのバランスシートを意識したのではとの見方もある。米 住宅ローン金利の指標とされている米10年債金利を低金利に維持したい可能性が見え隠れしていることで米国債購入により間接的に住宅市場の減速に歯止めをかけたいのだろう。一部ではファニーメイやフレディマック、FHAなど住宅関連の政府系機関が保有している不動産の在庫が増加しているとの話も聞かれているだけに依然として住宅市場は神経質な展開が続くとの見方もある(ファニーメイやフレディマックは民間の金融機関から住宅ローン債権を直接買い取り、それを基にしてMBSなどの証券の発行・保証をし、投資家に組成したMBSなどを売却することで資金調達をすることが可能になる。FHAはローンの債務者が債務不履行となった場合に、債務者に代わり、これを保証する業務を行い、政府による住宅取得促進政策の一部を担っている。このことから、ファニーメイやフレディマックが発行したMBSが不良債権化すれば、FHAの債務保証が多くなる可能性がある。ファニーメイ、フレディマック、FHAが抱える不動産在庫は2009年第二四半期に13万5868戸だったのに対し、2010年第二四半期には23万6338戸と増加しており、住宅売買が不振で厳しい現状のようだ。)。日本はお盆休暇で薄商いであるが、野田財務相や白川日銀総裁の「口先介入」も見られていることから、乱高下には「注視」したい。
雀聖哲也